任意売却と競売の違い

任意売却物件と競売物件には、それぞれにメリット・デメリットがあります。

 

・任意売却物件は「宅地建物取引業法に基づき取引」されます。

・競売物件は「民事執行法に基づき処理」されます。

 

つまり、任意売却の場合、通常の物件と変わらずに「取引」されることとなります。

<任意売却のメリット>

(売却価格)

高値で売れる可能性がある

市場価格とほぼ同等の金額で売却できるので、残債を減らせる可能性がある。

 

(残債)

無理のない返済計画

残債を無理なく返済できるよう金融機関との交渉が可能。

 

(引越)

引越し時期の相談ができる。引越し先の手配も。

 

(近隣)

ご近所に任意売却だということは分からない。

 

(住み続けたい・買い戻したい)

・セール&リースバック、親子間売買などの方法あり。

 

*債権者と引っ越し代等の交渉ができる場合もある。

<競売のデメリット>

(売却価格)

・裁判所が決定した売却可能価格(市場価格の70%程度)なので、任意売却に比べて残債が多く残る可能性がある。

 

(残債)

・競売になっても残債は残る。競売申立て費用、代金納付までに損害遅延金が膨らむので、残債は多くなる。

 

(引越し時期)

・競落人の決定に異議を申し立てることはできず、強制執行されると強制的に退去させられる。

 

(近隣)

・インターネット、新聞等で公表されるため、近所に競売になっていることが知られてしまう。業者や執行官が近所に聞き込みすることもある。

 

(余剰金)

・売買代金は全て債権者への支払いになるため、手元に資金が残らない。競落人から引越費用がもらえる可能性は低い。

 

<任意売却のデメリット>

★残債務が残る

 

残債務の支払い方法は

・法的整理(自己破産・個人再生など)

・私的整理

などで支払っていかなくてはならない。

*弁護士等の専門家の紹介

 

★信用情報への影響

 

・新たにローンを組んだり、クレジットカードの作成などが一定期間できなくなる。

 

★退去時期

 

・競売に比べて、退去時期は早くなる。